マルセル北村です。
「Bethesda Game Studios」(ベセスダ)の待望の新作「Starfield」が発売されました。
さらに、PC版の動作環境も公開されました。
そこで、StarfieldにおすすめなゲーミングPCを検討してみたいと思います。
ゲーミングPCの選び方全般については、以下の記事をご覧ください。
StarfieldはMODへの対応を表明している
重要なこととして、Starfieldはディレクターのトッド・ハワード氏が公式にMODをサポートすることを公表しています。
そのため、(ゲームの面白さとMODの作りやすさに依ると思いますが)TESシリーズやFalloutシリーズ同様にMODが盛り上がる可能性があります。
ベセスダゲーはそのゲーム単体でももちろん面白いのですが、MODが導入できると5万倍くらい面白さの幅が広がります。
Starfieldの公式推奨スペック
私は、そもそも公式の推奨スペックに合わせてゲーミングPCを買うことをおすすめしていません。推奨スペックギリギリを攻めることなど愚の骨頂だと思っています。
ましてやMOD前提のベセスダゲーです。はっきりいって、推奨スペックなど飾りのようなものです。
MOD大量導入のスカイリムをプレイしたことがある方なら、推奨スペックが飾りだというのはよくわかっていただけると思います。
が、少なくとも推奨スペックを下回っていたらヤバいという意味での参考にはなります。
というわけで、公式から発表されたStarfield動作環境は以下のとおりです(Steamの製品ページに記載されているものです)。
最低スペック | 推奨スペック | |
OS | Windows 10 22H2 | Windows 10/11 |
CPU | 「Ryzen 5 2600X」または「i7-6800K」 | 「Ryzen 5 3600X」または「i5-10600K」 |
メモリ | 16GB | 16GB |
GPU(グラボ) | 「Radeon RX 5700」または「GTX1070ti」 | 「Radeon RX 6800XT」または「RTX2080」 |
ストレージ | 125GB使用(SSD必須) | 125GB使用(SSD必須) |
ちなみに、SkyrimSE(スペシャルエディション)の動作環境は以下のとおりです。
最低スペック | 推奨スペック | |
OS | Windows 7/8.1/10 | Windows 7/8.1/10 |
CPU | 「Phenom II X4-945」または「i5-750」 | 「FX-8320」または「i5-2400」 |
メモリ | 8GB | 8GB |
GPU(グラボ) | 「Radeon HD 7870」または「GTX470」 | 「Radeon R9 290」または「GTX780」 |
ストレージ | 12GB使用 | 12GB使用 |
当然ながら、大きく要求スペックが上がったことが見て取れます。
重要なことですが、Starfieldでは最低スペックにも推奨スペックにも「SSDが必要」と記載されています。まあ、今どきHDDにゲームをインストールしている方もいないと思いますが……
ぶっちゃけMOD積んだスカイリムでもSSDは必須だったので、今更です。
追記:AMDから詳細な動作環境が公開された
Starfieldの独占PCパートナーとなったAMD(RyzenやRadeonの会社)から、解像度毎のStarfieldの詳細な動作環境が発表されました。それをまとめたのが以下の表です。
4K | WQHD | フルHD | |
CPU | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 7700X | Ryzen 5 7600 |
GPU(グラボ) | Radeon RX 7900XT | Radeon RX 6800シリーズ | Radeon RX 7600 |
マザーボード | X670 | B650 | A620 |
例によって目標フレームレートなどは一切記載されていないのであまりアテになりませんが、かなりのハイスペックを要求しています。
これはAMDによる発表なので、AMD製品しか記載されていません。無理やりインテル、NVIDIA製品に置き換えると以下のような感じになるでしょうか。
4K | WQHD | フルHD | |
CPU | (Core-i7 13700K) | Core-i7 13700K | Core-i5 13400 |
GPU(グラボ) | RTX4080 | RTX4070 | RTX3060ti |
GeForceとRadeonではメモリ周り(VRAM容量など)に大きな違いがあるので、上記の表はあくまで目安と考えてください。
また、CPUについては「Ryzen 7 7800X3D」を超えるゲーミング性能を持つCPUは(多分)存在しないので、近いゲーミング性能を持つCPUを暫定的に記載しています。
MOD前提なら1番いいゲーミングPCを買ったほうがいい
色々な意見があるとは思うのですが、個人的にはベセスダゲーをゲーミングPCでプレイするということはMODの導入を前提にしていると思っています。
バニラのベセスダゲーとMODを導入したベセスダゲーは、白米とカツカレーぐらい違います。
もしMODに興味がなければ、家庭用版でのプレイを検討してもいいと思います。
スペックで悩む必要がなくなる上、ゲーミングPCより圧倒的に安いので。
家庭用は30FPS固定らしいので、60FPSでの動作を目的にしている方もいるのかもしれませんが……
もちろんStarfieldのMODが盛り上がるかどうかはわかりませんが、MODを全力で楽しみたいという希望を持っているのなら、どう考えても選択肢は最強のGPUである「RTX4090」搭載のゲーミングPCしかありません。
公開された推奨スペックとか全部無視するのね……
身も蓋もない話ですが、これが真理です。
StarfieldにAMDのグラボRadeonはどうなの?
StarfieldはAMDに最適化されてて、RTX4090よりRadeon7900xtxの方がいいって話を聞いたんだけど……
現時点ではそれは事実のようですが、それでも私はRTX4090の方がいいと思います。
おそらくその話は「AMD’s RX 7900 XTX Beats the NVIDIA RTX 4090 in Starfield Despite Being $650 Cheaper」という記事によるものだと思います。
この記事に書いてあることを読んだ上で、それでも私はRTX4090の方がいいと思いました。
理由は以下の通りです。
- 通常なら今後NVIDIAがStarfieldへの最適化を進めていくはずであること
- 現状でもパフォーマンスにそれほど大きな差がないこと
StarfieldはAMDと組んで制作されてるので、リリース当初はAMDの方がパフォーマンスが上がりやすいのは当然です。
しかし、これだけのビッグタイトルですから、通常ならこの後NVIDIA側も最適化を進めるはずです。
そうすると、絶対的性能の高いRTX4090の方が有利になるでしょう。
RTX4090にはまだまだ伸び代があるという考え方もできます。
さらに先ほどの記事によると、最適化がされてない現状でも、RTX4090とRX7900xtxのフレームレートの差は数FPSしかありません。
絶対的な性能はRTX4090の方が高いのは間違いないので、他のゲームに対する汎用性も上です。
少なくとも、Starfieldにおけるパフォーマンスを追求してRadeonにするのは間違っていると思います。
多分すぐに状況が動くと思うので。
今後Starfield以外の重いゲームを一切プレイしないという方、予算の都合上RTX4090は絶対買えないという以外は、RTX4090の方がおすすめです。
ちなみに、同じベセスダの旧作「TES4:oblivion」でも、Radeonに最適化されておりRadeon有利だと言われていました。
それは事実だったのかもしれませんが、当時RadeonもGeForceも試した身からすると体感できるような差はなかったです。
RTX4090は「コスパのいいハイエンドグラボ」である
なぜ私がここまでRTX4090を勧めるのか?それは、RTX4090はコスパの良いグラボであるからに他なりません。
ハイエンドグラボは好事家のために用意されたもので、コスパは悪いというのが通例です。
例えばRTX3090。24GBというVRAMこそ他の3000番台を圧倒していましたが、性能的にはRTX3080に毛が生えた程度であるにも関わらず、発売当初の価格はRTX3080の倍くらいしていました。
なので、RTX3090はあくまで「最高のものが欲しい」という方向けのニッチなグラボで、普通のゲーマーに勧められる代物ではなかったのです。
私はスカイリム用にRTX3080からRTX3090に買い替えましたが、他人には勧めませんでした。VRAM容量以外の性能差がほとんどなかったからです。
一方、RTX4090です。確かに価格は高いですが、RTX4080とは一線を画す性能を誇る割に、発売当初の価格差は1.5倍程度でした。
今はRTX4080の価格が下がっていますが、RTX4090も下がっているので結局1.5倍程度の価格差です。
RTX4090はVRAM容量の多さが目を引きますが、基本性能も非常に高いです。MODを導入するとゲームの要求スペックは青天井になるので、一番いいものを買っておくのが一番後悔しないです。
ただ、非常に高額なのは間違いないので、次善の選択肢としてはRTX4090の次にコスパに優れる「RTX4070ti」搭載のゲーミングPCを購入することを勧めます。
MODを考慮しないWQHD以下の解像度なら、RTX4070tiが最適でしょう。
私のゲーミングPCの歴史はベセスダゲーとの戦いの歴史
少し自分語りをさせてください。実は私のゲーミングPCの歴史は、ベセスダゲーとの戦いの歴史でもあります。
私が最初に触れたベセスダゲーであるOBLIVIONの時は、「Radeonに最適化されている」という噂に乗って既に持っているグラボと同等スペックのRadeonを買ったり、RAMディスクでロードが早くなるという噂を聞いてメモリを増設したり、グラボのオーバークロックを試したりしていました。
が、効果はあまり感じられず。
今思えば、そもそもグラボの性能が足りていなかったのです。細かい部分をちょこちょこ詰めるよりも、性能の高いグラボをまず買うべきだったのです。
もっとも、当時はMODを大量導入したオブリビオンに通用するグラボがこの世に存在していなかった気もしますが。
FALLOUT3、NVに関してはむしろオブリビオンより軽かったのでよかったのですが、SKYRIMの発売とともに長い長い戦いが始まります。
もう最初に使用していたグラボは思い出せませんが、スカイリムを快適にプレイするためにGTX980、RTX2070、RTX3080、RTX3090と色々グラボを買い替えて行きました。しかし、完全に納得いく結果は得られず……
そして現行最強のグラボであるRTX4090を導入したことで、ようやく私とスカイリムとの戦いはひとまずの終わりを迎えました。
10年以上向かい合い続けて、ようやくPCのスペックがMOD大量導入のスカイリムに追いついたと感じています。
……何が言いたいのかというと、最初からRTX4090という選択肢がある今は幸せだということです。それくらい、RTX4090は強力でおすすめなグラボです。
Starfieldはスカイリムと比べて、バニラでの要求スペックが圧倒的に高いです。
そのため初期のオブリビオンやスカイリムのように、MODを大量導入すると現存するゲーミングPCでは太刀打ちできなくなるかもしれません。
しかし、そんな時にもRTX4090を買っていれば諦めがつくわけです。「最強のGPUでもダメなのだから仕方がない」と。
RTX4090搭載のおすすめゲーミングPC
RTX4090搭載のおすすめゲーミングPCを紹介します。
なお、RTX4090の詳細やその他のおすすめゲーミングPCについては以下の記事で解説しています。
パソコン工房のゲーミングPC(AMD)
iiyama PC LEVEL-R7B6-LCR78D-XLX [RGB Build]
CPU | Ryzen 7 7800X3D |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090 / 24GB (GDDR6X) |
メモリ | 32GB (DDR5-4800、16GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2規格 / NVMe接続) |
電源 | 1000W PLATINUM認証 |
国内外から評価される「iiyama」ブランドを持つパソコン工房は、他社と比べて価格が安く、極めてコスパのいいゲーミングPCを提供しています。
ゲーミング最強CPUの一角「Ryzen 7 7800X3D」を搭載し、同時にゲーミング最強GPU「RTX4090」を搭載する、まさに「ゲーミング最強」のゲーミングPCです。
メモリは32GB、ストレージはNVMeのSSD1TBが標準搭載です。
さらに240mmの簡易水冷CPUクーラーが標準です。実は、Ryzen7800X3Dは発熱量が少ないので240mmでも十分です。
パソコン工房のゲーミングPC
iiyama LEVEL-R779-LC137KF-XL2X [Windows 11 Home]
CPU | Intel Core i7-13700KF |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090 / 24GB (GDDR6X) |
メモリ | 16GB (DDR5-4800、8GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2規格 / NVMe接続) |
電源 | 1000W PLATINUM認証 |
国内外から評価される「iiyama」ブランドを持つパソコン工房は、他社と比べて価格が安く、極めてコスパのいいゲーミングPCを提供しています。
こちらはインテルCPU搭載モデルです。ゲーム以外にもゲーミングPCをよく使うなら、インテルCPUを選んでもいいでしょう。
DDR5メモリを搭載しています。ただし、何故か16GBなのでここだけ増量を推奨します。
また、360mmの簡易水冷CPUクーラーが標準なのは嬉しいところです。
それ以外は標準的スペックですが、メモリを増量しても価格は50万円を切っており、他メーカーと比べて非常に安いです。
同じ構成で、見た目がかっこよくなったモデルもあります。
ドスパラのゲーミングPC
CPU | Intel Core i7-14700KF |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4090 / 24GB (GDDR6X) |
メモリ | 32GB (DDR5-4800、16GB×2) |
ストレージ | 1TB SSD (M.2規格 / NVMe接続) |
電源 | 1000W GOLD認証 |
ドスパラが販売しているゲーミングPCです。ドスパラのPCケースは一目で「ガレリア」とわかるのが特徴的ですね。
RTX4090、14700KFを搭載し、メモリも32GB搭載。ストレージも1TB積んでおり、同様の条件のゲーミングPCの中では相当安価です。
インテル派ならこのゲーミングPCが選択肢に入るでしょう。
終わりに
今回は、StarfieldにおすすめなゲーミングPCを検討しました。
とはいえ、まだ発売直後です。今後の展開はまだ誰にもわかりません。
全然MODが盛り上がらない可能性もありますし、そもそもあまりおもしろくないガッカリゲーになってしまう可能性もあります。
まあRTX4090搭載ゲーミングPCは他のゲームでも当然最強で、スカイリムなども全力で楽しめるので買っても後悔することはないと思いますが。
もし今からゲーミングPCの購入を考えている方は、BTOショップの比較についての以下の記事を合わせてご覧ください。
また、ベセスダゲーは伝統的にバグが多く、しばらくアップデートが頻繁に行われることが予想されます。
MODが盛り上がったとしてもアップデートによって色々と変化してしまうので、私自身は色々と落ち着いてから購入すると思います。
今作はバグが少ないとの報道もありますが……私はスカイリムやFallout4をプレイしてまったり待ちたいと思います。そちらもまだまだ遊び足りないので。