マルセル北村です。
当サイトで何度も申し上げている通り、ゲーミングPCを選ぶときの最重要パーツはいうまでもなく「GPU(グラボ)」です。
CPUとグラボ、どっちに予算をかけたら良いのかな?
と思っている方がいたら、断言します。グラボです。とにかくグラボのグレードを上げてください。
とはいえ、グラボほど重要ではありませんが、ゲーミングPCに必要不可欠なパーツの一つがCPUです。
BTOゲーミングPCを購入する際には、基本的にグラボに適したCPUが搭載されているので、適切なCPUについてはあまり考える必要がありません。
しかし、そうは言ってももっと詳しく知りたいという方もいると思います。
グラボが最重要なのはわかったけど、CPUはどれを選べばいいのか不安だな……
そんな方のために、今回はゲーミングPCを買うときのCPUの選び方と、おすすめのCPUを紹介していきます。
ちなみに結論から言うと、ゲーミングPCにおけるCPUの選び方で重要なのはCPUをボトルネックにしないことです。
ゲーミングPCにおけるCPUの選び方の基本
繰り返しますが、ゲーミングPCにおいてはGPU(グラボ)が最重要パーツです。
デルが公表した「ゲーミングに関する意識調査結果」を見てひっくり返りそうになりました。このアンケートの結果ではCPUを重視する人が一番多くなっています。
ありえません。この記事をみているあなたはグラボを重視してください。
また、周りでゲーミングPCの購入に迷っている方がいたらグラボを重視するように伝えてあげてください(当サイトのURLとともに)。
調査対象の方の属性が年代以外記載されていないので、全然ゲーミングPCに興味ない人にもアンケート取った可能性もありますが、現状がこんな感じなら当サイトのようなゲーマー向けサイトが積極的に発信しないといけないなと強く思いました。
ゲーミングPCの場合CPUはあくまで「添え物」なので、グラボの邪魔をしない、足を引っ張らないレベルのCPUを選択すればそれで十分です。
普通のゲームの場合グラボの性能が先に限界に達してしまうので、CPUの性能を過剰に盛っても意味がありません。
BTOゲーミングPCを購入する場合、グラボを基準にして欲しいゲーミングPCを見繕ったあと「そういえばCPUはこれで大丈夫かな?」と最終チェックする程度で十分です。
間違ってもCPUを基準にしてゲーミングPCを購入してはいけません。
AMDとインテルどちらがいいのか?
CPUは現在「AMD」と「インテル」の2社が設計しています。どちらもアメリカの会社です。
ゲーミングPCの購入を検討している方は、どちらのCPUがいいかで悩むこともあるかもしれませんが、基本的にどちらを選んでも問題ありません。
開発の関係でインテルの方が有利なゲームもありますし、AMDの方が有利なゲームもありますが、大きな差ではありません。生涯1つのゲームしかしないなら別ですが、普通のゲーマーなら会社はあまり気にしないほうがいいです。
重要なのはどの会社を選ぶかではなく、どのCPUを選択するかです。
詳しく知りたい方は、AMDとインテルの特徴について解説した以下の記事をご覧ください。
CPUの性能をカテゴライズ
BTOゲーミングPCによく使われているCPUを、私の基準で性能別にグループ分けしました。それが以下の4グループです。
- カタログスペック最強CPU
- 高価格帯グラボにおすすめのCPU
- 低価格帯グラボにおすすめのCPU
- 買うな
基本的にグラボに合わせたカテゴライズになっています
各カテゴリに分類したCPUは以下の表のとおりです。
カタログスペック最強CPU
インテル | AMD |
Core-i9 14900K | Ryzen 9 7950X3D |
Core-i9 13900K(S) |
高価格帯グラボにおすすめのCPU
インテル | AMD |
Core-i7 14700K | Ryzen 7 7800X3D |
Core-i7 13700K | Ryzen 7 7700X |
Core-i7 13700 | Ryzen 5 7600X |
Core-i5 13600K |
低価格帯グラボにおすすめのCPU
インテル | AMD |
Core-i5 13400 | Ryzen 7 5800X3D |
Core-i5 12400 | Ryzen 7 5700X |
Ryzen 5 5600X |
買うな
インテル | AMD |
Core-i9 13900KS | Ryzen 9 7900X3D |
ゲーミングPCに適したCPUとは?
純粋なゲーミングPCとして考えた場合、私がおすすめするCPUは「高価格帯グラボにおすすめのCPU」か「低価格帯グラボにおすすめのCPU」カテゴリのCPUです。
コスパを求めるなら自身の選択したグラボに合わせてどちらか選択すればいいですし、余裕を持ちたいなら「高価格帯グラボにおすすめのCPU」のCPUを選べばいいです。
同じカテゴリに入っているCPUの中では、表の上に記載しているCPUの方がスペックが高いです。
特に「Ryzen 7 7800X3D」は中価格ながら実ゲーミング性能最強のCPUと言えます。ぶっちゃけ、ゲーミングに関してのみの話であれば7800X3Dにしとけば間違いありません。
なお、インテルの14000番代に関しては13000番代とほとんどゲーミングの性能差がないので、価格差があるなら13000番代で全く問題ないと思います。
以上のことをまとめると、当サイトがおすすめするゲーミングPCに搭載するCPUの選び方は以下のようになります。これが今回の記事の結論。
- RTX3060、RTX3060ti搭載ゲーミングPCなら基本的に「低価格帯グラボにおすすめのCPU」を選ぶ
- RTX4070以上搭載ゲーミングPCなら「高価格帯グラボにおすすめのCPU」を選ぶ。予算がカツカツなら「低価格帯グラボにおすすめのCPU」でも可。
- CPU負荷の大きい一部のゲームをプレイする場合は「7800X3D」を選択するのがおすすめ。ぶっちゃけ7800X3Dを選んでおけば間違いなし。
これを踏まえた上で、当サイトのゲーミングPCの選び方の記事を見ていただければと思います。
何故「カタログスペック最強」のCPUをおすすめしないのか?
何故「カタログスペック最強」のCPUをゲーミングPCに搭載することをおすすめしないのか?
どちらもカタログスペックは最強ですが、ワンランク下の「高価格帯グラボにおすすめCPU」カテゴリのCPUとゲーミング性能はほとんど変わらず、価格は非常に高いことがその理由です。
CPUのグレードは基本的にシングル性能とマルチ性能の総合力で決定されており、グレードの高いCPUはコア数を増やすことで主にマルチ性能を高めています。
ゲームの場合、マルチ性能はあまり要求されずシングル性能が重視されるものがまだまだ多いので、「カタログスペック最強のCPU」を買ったとしてもそれを活かし切ることは難しいです。
とはいえ、購入したからといって「失敗」ということにはならないので、「買うな」カテゴリには入れていません。
「Ryzen 9 7950X3D」についてはその理由を詳しく別の記事で解説しています。
補足:インテルCPUの「F」付きについて
インテルのCPUには、型番の末尾に「F」がついているもの(例えば13700KFなど)があります。
これはCPUにiGPU(内蔵GPU)が搭載されていないという意味で、「F」付きのCPUは単体だと画面出力ができません(それ以外の違いはありません)。
しかしゲーミングPCの場合グラボが搭載されており、画面出力はグラボから行うのでiGPUはあってもなくても構いません。「F」付きの方が若干安くなるので、お得です。
GeForceの場合、1つのグラボからは基本的に4枚のモニターまでにしか同時に画面出力できないので、5画面以上のマルチモニター環境を作りたい場合はiGPU搭載CPUを選んだほうがいいです。
そんな人がいるのかわかりませんが……
終わりに
最後にもう一度今回の記事の結論を。
- RTX3060、RTX3060ti搭載ゲーミングPCなら基本的に「低価格帯グラボにおすすめのCPU」を選ぶ
- RTX4070以上搭載ゲーミングPCなら「高価格帯グラボにおすすめのCPU」を選ぶ。予算がカツカツなら「低価格帯グラボにおすすめのCPU」でも可。
- CPU負荷の大きい一部のゲームをプレイする場合は「7800X3D」を選択するのがおすすめ。ぶっちゃけ7800X3Dを選んでおけば間違いなし。
何度も繰り返しますが、ゲーミングPCの最重要パーツはグラボです。CPUのことであまり悩みすぎないようにしましょう。